2018年01月19日

オープンチラシの注意点

これから開業する方の為にグランドオープンチラシの戦略を徹底的に検証します。最も効果的なグランドオープンチラシを作り出す考え方を紹介!

開店 念願の独立開業だ!お客様にいっぱい来店いただこう!

グランドオープンには外せない折込チラシ

新規開店の告知としてチラシを配布するのは、誰もが思いつきやすい宣伝手法です。
華々しくオープンを周知させたいものです。
オープンまでの準備には様々な苦労と経費がかかったでしょうが、オープンチラシのクオリティは妥協できないと考えていらっしゃる経営者は多いのではないでしょうか?
特に新聞折込チラシは、私たちの日常でよく目にし、即効性という点で大変に効果的と言われています。
しかし、飲食店、ヘアサロン、治療院、歯科医院などでは、「開店の時に折込チラシを配布だけ」で、後は何もしないということも珍しくありません。
オープンチラシの効果でリピーターが付き、何年も継続して営業できるのなら、これ以上の良いことはありませんが、実情は大きく違う場合が多いようです。
これらのお店の多くは、「チラシからの集客が思ったほどではなかった」、「費用対効果が感じられなかった」ということもよく聞きます。
誰もが思いつく宣伝戦略の筆頭である折込チラシなのに、なぜ効果を感じる結果が出ないのでしょうか?
絶対に失敗したくないオープンチラシ制作の正しい考え方をメリットとデメリットから説明していきます。

新聞折込チラシのメリット

新聞折込チラシのメリット

インターネット時代にあっても再認識されている新聞折込チラシのメリットは何なのか?
予算に限りのある中小企業から小規模店舗の注意点は以下です。

2つの大きな信頼性

新聞に折り込まれるということは、信頼性が担保されているとことです。読売・朝日・毎日・産経・日経などの主要日刊紙や、各地域日刊紙などのメディアから一定のチェックがされていることになります。公序良俗に反するものは受け付けてもらえません。つまり、あなたの商品やサービスはお墨付きを頂いたという見方もできます。また新聞購読の家庭に確実に届くというのも、広告主にとっては重要なポイントです。折込日や配布エリアの指定など、webサイトと連動させたグーグルアナリティクスで効果測定しながら、細かなマーケティングリサーチをして調整が出来ます。

思ったより低予算

チラシの折込料は、予算に応じて配布計画が決定できるのが人気の理由です。あなたがよく目にするB4両面カラーのチラシで1枚約3円です。

(地域によって料金は変わります→参照:全国の折込料金表

1万部配布で3万円となります。開店準備に予想以上の費用かかかった為、オープニングチラシをスタッフ総出でポスティングする場合もあるでしょうが、ポスティングをする労力を時給換算してよく考えてみれば、新聞折込のメリットが感じられます。弊社に新卒入社する社員には、折込業務の重要性を認識してもらう為に必ずポスティングを体験してもらっています。1人100部を持たせるのですが、戸建て住宅、集合住宅の区別なく配布しても1時間では終わりません。これをあなたの通常業務が終わってから実行したらいかがでしょう?
これは精神的・体力的な両面で、かなりのハードワークが求められますし、他の重要な業務に必ず支障がでます。少人数運営の店舗や個人事業主にとって、グランドオープン時の新聞折込が、いかに便利かわかります。

何と言っても即効性

webサイトの情報とリアルメディアであるチラシの最大の違いは、読者が掲載内容を読み進めていくスピードです。webサイトはチラシに比べて読むスピードが速い傾向があります。
それに対し折込チラシなどの印刷物は、家庭や会社に直接届き、手に取ってじっくり検討できることが多く、クーポンなどのテクニックを効果的に利用することにより有利な場合があります。webサイトは、急速に普及した媒体ですから現代的なマーケティングの中心にあるのは間違えないのですが、現実としてパソコンやスマホが苦手だという消費者がいます。折り込まれたその日に反響がある即効性!これがwebサイトに掲載する情報との大きな違いです。この即効性を利用して「本日オープンです!」と告知することができます。

表現力の自由度

新聞の紙面広告、雑誌、地域紙、フリーペーパーなど、他の紙媒体と比較してみると、デザイン・紙質・サイズなど情報の制約が少ないので、訴求効果を重視した自由な表現が可能であり、伝えたい情報だけを届けることが可能です。飲食店は、料理がより美味しそうに表現されることが重要です。その為に光沢のあるコート紙での印刷が多用されます。また、住宅や宝飾品、輸入車販売などはコート紙にした場合は、安っぽい印象になるケースもあるので、敢えて質感重視の少し厚手のマット紙を選ぶ戦術もあります。どのように企画して、どう伝えたいのかが重要です。安易に印刷コストばかり気にしていると、このような大事なところがミスマッチしてしまいます。

新聞折込チラシのデメリット

新聞折込チラシのデメリット

ターゲットの年齢層は絞れない

家庭や職場といった世帯ごとに配布される新聞ですから、特定の年齢層にだけ訴求したい商品には向いていません。新聞折込チラシの直接的なターゲットは、家族層・主婦層・シニア層です。これ以外ですと所謂、口コミを狙った戦略に内容を工夫しなければなりません。
参照【参考記事】口コミの起こし方を徹底解説

効果が持続しにくい

折込チラシは、webのリスティング広告(検索連動型広告)、リターゲティング広告(webサイトに来たユーザーを追客)、FacebookやTwitterなどのSNSでタイムライン上に表示されるインフィード広告(コンテンツとコンテンツの間に表示される広告)のように、一度閲覧したり、ニーズのある人を追客をするわけではありませんので、接触の持続が弱いということです。チラシは基本的に「売込み」のペーパーだと消費者は認知しているので、それを長期間、継続して見るということがありません。ポスティングチラシはもっと顕著で、チラシ発見と同時にゴミ箱という具合です。つまり、チラシとは総体的に長期継続型メディアではないということです。

他にもデメリットはあります

同じ日に折り込まれた他のチラシに埋もれてしまう。
webと比較すると、掲載できる情報量に限界がある。
新聞購読者の減少と非購読世帯の問題がある。
など、デメリットは続きますが、このような中であなたのお店のチラシ反響を上げるには、相当なマーケティング知識がないと他店との競争に勝てないということでしょう。この知識やノウハウの部分が最大のデメリットです。
LINEやFacebookなど、次から次へとコミュニケーションツールが生み出されていく現代においては、チラシという土俵で効果的なアプローチ法を生み出し、形にするのが最も難しいです。これは長年、印刷業を営んでいる会社でさえも難しさを感じているのではないでしょうか?以前までの常識では測れない社会スピードになった。だから、その道のプロが作ったチラシでも反響が出せないということになっていくのです。

成功するグランドオープンチラシの考え方

まず、新聞折込チラシの最適なターゲットは誰かを考えます。
“新聞購読率減退中、2015年では高齢者すら減る(2016年)(最新)”から考えてみますと、新聞折込チラシの最適なターゲットは、家族世帯、主婦、高齢者となるでしょう。
ここで問題なのが、あなたの商品は、ターゲットにマッチしているかということです。グランドオープンに限らず、チラシと呼んでいるあなたの店の「営業マン」は集客をしてくるのが仕事です。それには「誰に」「何を」「どう行動してほしいのか」を明確に説明しなければなりません。ここを間違えると最初から失敗する方向になります。

【整体院の例】

誰に「腰痛でお悩みの方に」→具体的なターゲット

何を「対処療法ではなく、根本改善を目指して」→明確な目的や到達地点

どう行動してほしいのか「オープン記念価格だから今すぐ電話予約ください(ネットからも簡単予約できます)」今すぐの行動へと誘導

グランドオープンチラシ制作において大切なのは、ターゲットの常識を良い意味で覆し、満面の笑みで喜びながら、あたなの店に行くことがビックイベントになるように仕掛けなくてはいけません。家族総出、ご近所さん、お友達にも声をかけたくなるような内容にすることが大切です。

行列への対処法は考えてあるか?

行列OK?

グランドオープンチラシを打てば必ず集客できます。何故か?それはグランドオープンは「一番の大安売り」をするのを消費者は知っているからです。
しかし、その事前期待に応えることのできない品揃えや店舗運営では逆効果になります。
小売店ならアドリブでも対応できるかもしれませんが、これが飲食店になると調理などの絶対時間も考慮しなければなりません。人気を頂きたいばかりにグランドメニューの全てを提供してしまうと、お客様はあれもこれも注文されます。厨房内はキャパシティオーバーになり、その空気は接客係を通してお客様にも伝染します。
飲食店のグランドオープン時は、メニューを思い切った選抜にして、厨房やスタッフの混乱も事前回避する必要があります。オープンチラシで集客した結果が、お店の準備不足を露呈することのないようにしたいものです。

リピーター化させる仕組みは考えてあるか?

また来るよ

リピーター戦略の中にメール会員やLINE登録がありますが、ツールを取り入れることだけで安心してはいけません。先述したように新聞折込チラシのメインターゲットは、家族世帯、主婦層、高齢者です。あなたが求めているターゲット層がメルマガに対してどのような印象を持っているかということが大切です。メルマガという囲い込みツールが出始めた頃は、どの会社も店舗もこぞって会員募集をスタートさせました。ところが今は飽和状態です。
実際、あなた自身がどれだけメルマガ会員になっているかということを考えてみてください。
仮に多くのメルマガ会員になっていたとして、それらを全部読んでいるかということです。
紙媒体であるスタンプカードやクーポン券も新たな利用法が見直されています。なんでもかんでも最新のデジタルツールが良いとは限りません。問題は、顧客側から見て有益で新鮮な情報をどう継続していくかです。あなたが簡単に取り入れられる仕組みは、競合店でも同じです。結果として街に溢れる個性のないサービスになります。

制作コストは何を基準に考えているか?

内容が大事だ

チラシの制作代金ばかりに気を取られて、本当に大切なコンテンツ(紙面の内容)に力を入れていない場合が多く見受けられます。弊社は広告代理店ですから、日本全国から激安印刷情報は毎日のようにメールやFAXで送られてきます。激安に拘るのなら喜んで手配します。
でも、あなたが欲しいのは安く印刷してもらえる会社ではありません。お店の収益を上げる為の仕組みであり、コンテンツのはずです。あなたにはパソコンがありますからご自身でもチラシを作ることは可能でしょう。最近は激安のネット印刷も沢山ありますから、探すのにも苦労はないはずです。しかし、本当にそれで競合店と勝負になるでしょうか?あなたがあなたのビジネスを一日中考えているように、私たち広告代理店や印刷関係従事者は、どうやったら反響のあるチラシが作れるかを日夜研究しています。そういうプロが作ったチラシと同じ土俵で競争になるわけです。コンテンツ(内容)の競争ですから自分がどれだけ努力したかは関係ありません。競合店が、あなたよりほんの少しだけ頑張れば、お客様は流れていくのです。

グランドオープンの不思議

知恵をふり絞ったのだから真似しなしで!

グランドオープン時に陥りやすい不思議なところは、まさにここです。
社長はオープンにこぎ着けるまでの苦悩やストーリーを知っていますから、店を開けさえすればお客様で溢れかえるとイメージしているのです。自分の思いや努力がお客様に伝わり、売上は必ず比例してくれるはずと思っているのです。拘りの商品や工夫したサービスをチラシに掲載すれば、後は口コミで自然とリピーターになってもらえると考えているのです。経営者ですから当然、最悪のケースも想定してあって、オープンチラシで思ったような反響を得られなければ、後からクーポン誌に出稿すれば何とかなるとポジティブな状態にあります。
まったく見当はずれな事だとは言いませんが、今は物が溢れかえっている競争社会です。
あなたの考え出した最高のサービスは、すぐに競合店に真似されます。

では、どうしたらいいのか?

一芸に秀でている

それは次から次へとお客様をビックリさせらるような企画を考えればいいのです。激安で勝負するのがコンセプトなら、ずっと激安にこだわればいいですし、希少価値のある商品力で勝負するなら、とことんやりきればいいと思います。それが難しい場合はマーケティングを勉強して、その知識と技術を書きこまなければなりません。

年収1億円の思考とは…

“江上治氏著『年収1億円思考』”と続編の
“『年収1億円人生計画』”
や、
“橘木俊詔氏・森剛志氏による共著『日本のお金持ち研究』”
を読んでみると、日本には年収1億円の人が約9,000人いるそうです。あなたも「必ず成功するんだ!」という強い決意をもって企業し、そこで考えついた第一歩がグランドオープンチラシとなったわけですが、ここに大きな誤解と誤算が潜んでいます。それは、「大幅値下げさえすれば集客できる」と信じ込んでいること。そして、集客を生み出し続ける仕掛けを考えずに開店しまうことです。私たちは、ヒト・カネ・モノに限りがあります。特にオープン時には大事な決断を次々としなければなりません。特にコストのことは気になりますね。「背に腹はかえられない」わけですから、コスト計算は重要です。しかし、今回はマーケットに初めてお披露目するオープンチラシです。
お客様にお店の存在を知ってもらわなくては話が始まりません。一般的によくやりがちな、割り振った予算を上手くやりくりする「予算思考」も理解できますが、いくら投じて、いくらリターンさせるかという「投資思考」になっていかないと、最初からつまづいてしまうこともあります。

たかがチラシ、されどチラシ

ちらし・・・

印刷物に書かれた内容で全ては決まります。
あなたのお財布の中にある千円札と一万円札。
これはチラシではないですが印刷物という点では同じです。
どちらかをあげると言われたら迷わず「一万円」と答えるでしょう。
それは、この紙幣の価値が十倍違うと理解しているからです。チラシもホームページもこの原理と同じです。ターゲットに対して、きちんと価値を伝えないと意味がありません。「パソコンが得意なスタッフにチラシ制作は任せる」、「印刷は安い業者をネットで探す」。これでも、ある程度の効果は上がるでしょう。しかし、それで本当に成功するなら誰でも儲かります。
この世に閉店や倒産はなくなります。新聞折込チラシは、どこも似たような紙に、似たようなデザインで仕上がっています。しかし、問題はチラシに何を書くかです。どのような企画を打ち出せるかです。あなたの作ったチラシは一万円の価値を刷り込んでいるかということです。

グランドオープンチラシの成功法

お客様の笑顔の後ろに、お店の利益は隠れてるオープンチラシに限らず、最終的に反響があるのは、消費者の事前期待や常識を打ち破るような企画です。しかし、そのような素晴らしい企画を毎回作りだすのは、なかなか難しいです。
時間も予算もマンパワーにも限りのある中小企業や店舗の広告制作のポイントは、あなたが消費者の一人として暮らしてきた「普通の感覚」です。あなたが考える「これならいいな!」という感覚を最大限に発揮し、細部に渡りお客様側の視点に立って、至れり尽くせりの企画作りしかないでしょう。この「お客様視点」というところが最大のポイントです。経営者側の都合や、やりたいことだけを並べても、多くの人に受け入れてもらえません。オープニングでつまづくお店は、ここに原因があります。ニーズの多様化、かつ、情報を容易く入手できる現代です。自分だけの考えに固執することなく、ターゲット層が笑顔になれるサービスの提供を想像してください。このように、オープンチラシ一つを真剣に考えても、事業のあり方や姿勢が大きく変わります。オープンチラシを真面目に考えれば考えるほど、商品の仕入れやサービスの品質、リピーターや口コミをしていただく為の仕掛け作り、アフターフォローの手法と間隔など、多岐にわたって考えを巡らせなくてはなりません。お客様側に立って考えるということは、それだけ失敗のリスクがなくなるということです。

以上、中小企業から小規模店舗におけるオープンチラシの注意点について考えてみました。


反響チラシの作り方8つのポイント


反響チラシの作り方
8つのポイント

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